分配率 投資信託リターンの考察2 

前回の記事で単利と複利運用の話しをしました。
その中で投資金額100万円、期待利率8%、投資期間15年、買付手数料0%、信託留保額0%、分配率100%、税率20%でシミュレートした結果は、
分配金を再投資した場合で242.1万。分配金を再投資しない場合で196.0万でした。そして参考として無分配の場合を仮定すると、273.8万円

そうなんです。分配金をすべて再投資して複利運用したとしても、税金分は再投資できないのでその分利回りが低下し、273.8万-241.2万円=32.6万円も損してるんです。
逆に言うと分配金を全く出さないファンドなら、最後の売却時には税金引かれますが運用中は税金分利回りが低下しないので、トータルでは高いリターンになるのです。

ただし、長期投資家にとって全く分配金を出さないファンドは魅力的ですが、そんなファンドはあまり無いというか、私は知りません。1万口あたりの基準価格が大きくなり過ぎると、口数指定の注文の場合は投資単位が大きくなってしまう。金額指定の注文では端数がでやすいってデメリットがあるからかもしれません。

ちょっと蛇足ですが、マネックス証券への要望で「マネックス資産設計ファンドの<育成型>は、分配金が必要ない人が選ぶんだから、思い切って分配金ゼロにした方が長期投資家へのアピールになる」といったような事を書いたことがあります。
以上蛇足でした。

まあでも、無分配とまではいかなくても、利益の全部を分配金としては吐き出さずに、蓄えていくファンドも多いです。
ここで、先ほどの条件で分配率を50%に変えてシミュレートをすると、

結果は、259.8万円です。100%分配の時より18.6万円増えました。無分配よりは14万円少ないです。
ちなみに、90%分配の場合で245.8万円で、100%の時との差は3.7万円。
10%分配の場合で271.5万円で、無分配0%の時との差は2.3万円でした。
分配率がより低い方が、リターンは上がっていきますが、その上がり方は逓減します。

少し数学的な話をすると、税率を20%として分配金再投資の利回りを考えてみます。
期待利率をr、分配率をAとすると、
r(100-A)+0.8rAの利回りになります。
=100r-rA+0.8rA
=100r-0.2rA
r(1-0.002A)

分配率が10%増えると、期待利率×0.02の分だけ利回り(年利)が低下します

期待利率が8%で分配率が0ならばトータル利回り(年利)は8%、
分配率が10%なら0.16%低下して7.84%、
分配率が100%なら1.6%低下して6.4%になります。

この差が複利によって年月が経つと増大されていきます。ただし、分配率が低いケースの場合の方が最後に売却する際の税金は高くなります。
トータルの税引き後リターンでどのぐらいの差になるかは期待利回りや期間によって結構違うので、自分にあった条件でシミュレートしてみてください。

長期投資の場合、その投資信託が利益のうちどの位を分配金として吐き出すかは重要になってきます。当然、分配金として出す割合が低い方が、リターンは高くなります。

↓続きを読むは、あまりたいした事書いてません。


<おまけ>
分配率、分配率とさんざん書いてきましたが、「投資信託の分配率」って言葉は一般的ではないと思います。

インデックスファンドの場合、株価の上下はそのまま基準価格の上下、配当金分が信託報酬分などを除いた形で分配金になると思います。
その場合、分配率が何%かって考えるよりも、株の配当金利回りみたいな感じで、分配金利回りをだした方が、ピンとくるかもしれません。

もしそっちの方がピンとくる人は、
投資信託リターン計算シミュレーションのD6欄あたりを、配当金利回り(税抜き前)の入力欄にしてください。
そして、分配率の入力欄D9に以下の式
==100*D6/D4
を入力してください。そうすれば、期待利率と分配金利回りを入力すれば勝手に分配率を計算してくれます。

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コメント

インデックスファンドではありませんが、さわかみファンドは今のところ分配金は出していないのではないでしょうか。建前は分配金再投資となってますが、出さない方針だったような気がします。

質問です

期待利率とは?
まず、はじめに投資した額(100万円とします。)
次に、現在値(昨日の値が105万円だとします)
はじめてから今までの分配金(10万円/半年(税引き後))だとすると、このままあと半年も同額でいくとして年間25万円のプラスですよね。すると、約30%ということでよろしいのですか?

とおりすがりさん
さわかみファンドについて詳しくは知らないのですが、たしかにさわかみファンドなら分配金なしといった思い切った事ができそうですね。

ダモさん
利率は、大雑把だとその計算でいいと思います。
ダモさんはモーニングスター見たりします?
http://www.morningstar.co.jp/
そこでファンド検索をして、表示される「トータルリターン」は、分配金を全て再投資したとして、税金は考慮してない数字なので、過去の実績利率の数字としては、このシミュレーターにぴったりだと思います。
逆に言うと、モーニングスターで表示されるトータルリターンは、税金などを考慮してないものですが、このシミュレーターを使うと大まかな税引き後リターンを計算できます。

ところで、なぜ期待利率なのかといいますと。
例えば、過去8%ぐらいのトータルリターンで、今後もこの位のリターンが期待できると思ったら、期待利率にはそのまま8%といれてください。今後はそこまでは期待できない6%ぐらいじゃないかと考えるなら6%と入力してください。

ちょっと極端な例をだすと、2005年日本株は約40%上がりましたよね。そこで2006年のはじめに日本株の投資信託を買おうという人が、「今後も毎年+40%で増えていくだろう」
とは考えないですよね。

もちろん単なるシミュレーターなので、毎年40%で増えていったらどうなるんだろうとかって、皮算用に使ってもいいですけど。

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