買付手数料と信託財産留保額 投資信託リターンの考察5 

いきなりですが問題です。

販売手数料の1%と信託財産留保額の1%では、どっちがリターンにより大きい影響を与えるでしょうか?


では、シミュレーターを使って実際にどうなるか見てみましょう。

投資金額100万円、利率7%、分配率100%、年1分配、再投資有り(Eのみ再投資なし)の場合。
  A、1年税率20%  B、1年税率0%  C、5年税率0%  D、5年税率20%  E、5年税率20%再投資なし 
手数料0%
信託財産留保0% 
105.60万 107.00万  140.26万 130.65万  128.00万 
手数料1%
信託財産留保0%
104.55万
(99.006%) 
105.94万
(99.009%) 
138.87万
(99.009%)
129.56万
(99.166%) 
126.73万
(99.008%) 
手数料0%
信託財産留保1%
104.54万
(98.996%) 
105.93万
(99.000%) 

138.85万
(98.995%)

129.60万
(99.196%) 
127.00万
(99.219%) 
()内の数字は、手数料・信託財産留保額共に0%の場合の数字で割ったものです


まず、投資期間1年税率20%の場合のAパターンでは、手数料1%の場合のリターンが信託報酬1%の場合のリターンをわずか100円ですが上回っています。
何故こうなるのか?

税率0%の場合で仮定した方が分かりやすいと思うので、税率0%のBを見てください。
手数料0、信託財産留保額0の場合は、100万円が7%増えるので、100万×1.07=107.00万円
手数料1%、信託財産留保額0の場合。100万÷1.01=99.01万円分の投資信託を購入できる。99.01万×1.07=105.94万円
手数料0%、信託財産留保額0の場合、100万×1.07=107.00万円。そこから信託財産留保額を引いて107.00万×0.99=105.93万円

つまり、信託財産留保額1%の場合はリターンが1%減り99.000%だが、手数料1%の場合は100÷101=99.009%になる。
その為、信託報酬財産留保額1%より、手数料1%の方がリターンは高くなる。

投資期間が5年になるとどうなるか。まず税率0%のDの場合、やはり手数料1%の方が、信託財産留保額1%よりリターンが高い。

しかし、税率を20%にすると、これが逆転して、信託財産留保額1%の方が手数料1%のケースを400円上回る。
分配金再投資なしのEは、信託財産留保額1%の方が、手数料1%より2700円上回る。

なぜかと考えてみると、
分配金としてだして再投資しない分は、信託財産留保額が引かれないからである
もし再投資する場合も、税金分は再投資できないのでその分は、信託財産留保額が引かれないからである。

この場合「分配金として再投資しない金額×0.01」が、Bの時の差より大きくなれば、信託財産留保額1%の方がリターンが高くなる。


まとめ
分配金が出ないような短期投資においては、手数料1%の方が信託財産留保額1%よりもリターンが高くなる。

分配金として再投資しない金額(分配金再投資の場合は引かれる税金分)がある程度以上の金額になると、信託財産留保額1%の方が手数料1%よりもリターンが高くなる。

手数料が引かれる投資信託の場合(例えば1%分引かれるとしたら)、リターンは手数料0の場合と比べて1%低い数字となる。
手数料が3%引かれる場合は、当然リターンも3%引きになる。
大雑把な例をだすと、100万円が倍に増えたら200万だが、97万円が倍に増えたら194万円。比では変わらない。金額でいうと最初3万円だった差が、6万円と倍になる。
手数料がかかる投資信託の場合、その比でリターンも変わると覚えておく。

信託財産留保額の場合も、基本的にはその比でリターンが変わると覚えておく。
ただし、分配金として再投資しない金額が増えると、その分には信託財産留保額がかからないので、その比よりはリターンが上になる。

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