PTS夜間取引の比較
夜間取引・PTSについての現状を、まとめ直しました。前回4月に更新した時と比べて変化した点は、
5/12より松井証券で即時決済PTSのサービスが始まりました。
オリックス証券が、SBI証券を中心としたジャパンネクストPTSに参加しました。9/30までキャンペーンで、手数料が一律315円です。
SBI証券のPTS正規手数料が、一律367円となりました。
マネックス証券では9/30まで、マネックスナイターの売却手数料を全額キャッシュバックするキャンペーン中です。
8/8より大和証券でダイワPTSが始まりました。
夜間取引は
その日の証券取引所での終値での取引となり、同じ銘柄を買いたい人と売りたい人が会えば売買が成立します。
また、チャンス銘柄として、大口投資家からの売買注文が有った場合は、その銘柄を終値よりもディスカウントした価格で買える事も有ります。
丸三証券も参加しています。
2006年暮れよりカブドットコム証券が夜間取引のサービスを始めました。 「kabu.comPTS」
終値での取引ではなく、私設証券取引所(PTS)での取引です。東証などの取引と同じ様に、ザラ場方式で株価が変動し、寄り付きと引けは板寄せです。また、カブドットコムのPTSは呼び値の刻みが、東証や他のPTSよりも小さいのも特徴です。
2008年3月より、PTSでの取引が朝の8:20からと変更になりました。普通の市場の始値がつく前に買う事ができたり、ザラ場中もPTS取引ができるっていうのは面白いですね。ミスプライスを見つけられれば、市場とPTS間で裁定取引ができるかも。
2007年夏にSBI証券(旧イートレード証券)
を中心とした「ジャパンネクストPTS」がスタートしました。
株価は変動しますが、注文は指値注文のみで成行き注文はできません。また寄りや引けでも板寄せは行いません。
クリック証券と楽天証券、そしてオリックス証券も参加しています。
SBI証券のみ、セッション2として24:30〜26:00の時間帯も取引可能です。※土日祝日の前日を除く
松井証券の「即時決済取引(松井証券PTS)」は、取引時間が夜間ではなく、他のPTSとはちょっと毛色が違います。
通常株を売買した場合、受け渡しまで4営業日かかるのですが、それを即日にするというのがその大きな特徴です。
受け渡しを即日にする事で、株を売却した代金をすぐに引き出す事が可能になります。また、同一銘柄を同日に何度でも売買(ループトレード)する事が可能になります。
約定の仕組みが若干複雑ですが、取引所の時価とかけ離れたミスプライスを予防する方式となっています。基本的には他と一緒で売り注文と買い注文とが合った場合のみ約定します。
8/6から、大和証券の「ダイワPTS」がスタートしました。こちらは、マーケットメイク方式です。基本的に、買いの場合は終値よりも高い金額、売りの場合は終値よりも低い金額が提示されます。
この方式のメリットは、マーケットメイク側が反対売買する形となるので、他のPTSの欠点である「相手がいなくて売買が成立しない」という流動性の問題が無いところです。ただし、マーケットメイク側もボランティアではないので、この価格でなら損は無いだろうという価格を提示してくるでしょう。大和証券のHPで毎日、終値との乖離率が小さい銘柄の一覧(PDF)を見る事ができます。
各夜間(PTS)取引では、今のところ信用取引には対応していません。信用取引に対応し、売りからも入れるようになるともう少し流動性が上がると思うんですけどね。
約定日と決済日が各PTSによって微妙に違います。kabu.comPTSは権利取り最終日の夜に購入しても、配当や優待の権利を得られます。マネックスナイターとジャパンネクストPTS・ダイワPTSは1営業日遅くなる為、権利取り最終日の夜の購入では、権利取りに間に合いません。
松井証券PTSはサービスを開始する前に
安心して航空会社の優待券をタダ取り? [夕凪のイベント投資日記] などで、権利落ち日後に購入して優待をタダ取りできるのではとの噂が有りました。しかし結局は、「当該上場株式等の権利落日から権利確定日までの間は取引ができません」という形で落ち着きました。
| 参加証券会社 | 取引時間 | 売買方式 | 取扱い銘柄数 | ||
| マネックスナイター | マネックス証券 丸三証券 |
17:30 〜23:59 |
終値での取引 チャンス銘柄有り |
ほぼ全銘柄 | 売買成立した翌営業日が約定日となり、4営業日目に決済※権利確定日は5営業日目 |
| kabu.comPTS | カブドットコム証券 ※三菱UFJ証券・クレディスイス証券・UBS証券・BSPバリパ証券・日興シティグループ証券 |
8:20 〜23:59 |
ザラ場方式 寄り引けは板寄せ |
約2000銘柄 | 売買成立した当日が約定日となり、4営業日目に決済※権利確定日は5営業日目 |
| ジャパンネクストPTS | SBI証券 クリック証券 楽天証券 オリックス証券 ※ゴールドマンサックス証券 |
19:00 〜23:50 (セッション2 24:30〜26:00) |
指値のみのザラ場方式 | 約4000銘柄 |
売買成立した当日が約定日となり5営業日目に決済※セッション2は4営業日目に決済 |
| 松井証券PTS | 松井証券 | 9:00 〜11:00 12:30 〜15:00 |
市場価格売買方式 | 東証1部上場銘柄・ETF(海外除く)・REIT |
即時決済 ※権利落ち日から権利確定日までの間は取引不可。 |
| ダイワPTS | 大和証券 | 18:00 〜23:59 |
マーケットメイク方式 | 約2000銘柄 | 売買成立した当日が約定日となり5営業日目に決済 ※権利確定日は6営業日目 |
| 参考 東証 |
9:00 〜11:00 12:30 〜15:00 |
ザラ場方式 寄り引けは板寄せ |
売買成立した当日が約定日となり、4営業日目に決済※権利確定日は5営業日目 |
手数料
| マネックスナイター | 〜100万 | 100万〜500万 | 500万越え |
| マネックス証券 | 一律500円 | ||
| 丸三証券 | 1050円 | 売買代金の0.105% | 5250円 |
| kabu.comPTS | 〜1000万 | 1000万越え |
| カブドットコム証券 | 378円 | 100万ごとに+42円 |
| ジャパンネクストPTS | 〜33万3333円 | 〜50万 | 〜100万 | 〜150万 | 150万越え |
| イートレード証券 | 一律367円 | ||||
| クリック証券 | 一律315円 | ||||
| 楽天証券 | 472円 | 472円 | 840円 | 1050円 | 1575円 |
| オリックス証券 | 315円 | 約定代金×0.0945% |
| 松井証券PTS | 1日の合計〜100万 | 100万越え |
| 松井証券 | 1050円 | 100万ごとに+1050円 |
| ダイワPTS | |
| 大和証券 | 無料※ |
手数料は、クリックが一律315円、SBIが一律367円、マネックスが一律500円、カブドットコムが1000万まで378円などと、この4社は比較的低めに抑えられています。
※大和証券は、取引手数料はかかりません。ただし、マーケットメークされる価格と昼間の価格には価格差がありますので、それが実質の手数料となります。
夜間(PTS)取引ですが、参加者が少ない為流動性が低い。その為、参加する人が増えないといった問題点を抱えています。
8/21の松井証券PTSの出来高は0でした。買い注文は10件、売り注文は13件でした。いくら即時決済というシステムが画期的でもこれでは、即時に現金に変える事も、デイトレードで回転を効かすのも難しいですね。
なお、各PTSの気配値や約定値・約定数などはPTS Information
Networkで見る事ができます。
やはり、一つのネット証券の顧客だけだと、どうしても利用者数に限りがあります。各社としてもPTSを他社との差別化に使いたい、仕組みでは他よりも優れているなどといったプライドが有るのかもしれませんが。夜間取引をもっと盛んにするには、他の証券会社と提携して、参加者を増やし流動性を上げる必要が有りそうです。
夜間取引はどんな人向きかと考えると
必ずその日のうちに手仕舞いするという生粋のデイトレーダーにとっては、売買が成立するかどうか分からない夜間取引に持ち越す事はしないと思うので、利用しないんじゃないかと思います。
スイングトレーダーにとっては、売買のチャンスが増え、ミスプライスを拾えり可能性も有るので、メリットが有るんじゃないかと思います。
中長期投資家からして見ると、約定するかしないか分からない夜間取引に毎回注文を出すというのは、めんどくさい事です。
なので、現状のしくみだと、どうしてもスイングトレーダー主体の利用となってしまうと思います。
おまけ
4/21のソフトバンクの、大引け時(15:00)の板
↓東証
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↓カブドットコムPTS
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これを見ると、カブドットコムPTSの方は、売りにでている気配は、500株(5単位)のみ。
出来高は1000株(10単位)で、東証が始まる前の8:35に約定しています。東証の動いていた時間は取引0。また、その約定値は2200円と、東証での高値2115円より4%も高い株価で約定しています。先週末のアメリカの上昇を受けて、買いを待ちきれなかったんでしょうかね。単に誤発注かもしれませんが。
4/21のソフトバンクの出来高を見てみると、東証での出来高が1169万2600株なのに対して、ジャパンネクストPTSで6000株、カブドットコムPTSで2100株、マネックスナイターで400株となっています。3つ合わせても、東証での出来高の1000分の1程度です。
また、出来高が多そうな銘柄としてソフトバンクでの例を出しましたが、ほとんどの他の銘柄の出来高はこれよりもさらに少なく、PTSでの4/21の出来高が0だった銘柄もたくさんあります。
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コメント
初心者でなくても大変参考になります。
夜間取引をできるところが増えましたが、取引量が少なく、使いづらいですね。
取引量が多いのはマネックスでしょうか?
はじめまして。コメントありがとうございます
取引量が多いのは、口座数の多いイートレが主体のジャパンネクストだと思います。まぁそれでも今の所充分ではなく、中小型株だとなかなか取引が成立してないようですが。
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