なぜ金利が0.25%違うだけで、株価が大きく変動するのか?〜FOMC0.5%金利引き下げ
FOMCは、0.25%ではなく、一気に0.5%金利引き下げましたね。
「何で、金利のわずか0.25%の違いで、株価は0.25%ではなくもっと大きく変動するの?」って人の為に、めずらしく朝更新。
分かっている人は、読む必要なしです。
PERは、株価÷一株利益ですが、その逆数、一株利益を株価で割ったものを、益利回り(通常%で表記される)と呼びます。
PER=株価/一株利益
益利回り=(一株利益/株価)×100
上の式を解くと、PER=100/益利回り
株と債券の収益を予想するのに、この益利回りと、金利とを比較する事が多いです。
参考 株価の適正水準に関する雑考 [山崎元のホンネの投資教室]
株価収益率(PER)の使い方(1) 株価収益率(PER)の使い方(2) [堀古英司 ウォール街から〜米国株の魅力〜]
仮に金利が0.25%引き下げられるとしたら、益利回りも0.25%下がるとバランスが取れるとの考え方です。
例として、株価が10000円、一株利益が500円だったとします。PER=20倍 益利回り5%です。
ここで、金利が0.25%引き下げになったとしたら、均衡する益利回りは4.75%。
PERは100÷4.75≒21.05倍。株価=PER×一株利益なので、21.05×500=10525円(1万円からは5.25%上昇)となります。
次に、金利が0.5%引き下げになったとしたら、均衡する益利回りは4.50%
PERは、100÷4.50≒22.22倍。株価=PER×一株利益なので、22.22×500=11110円(1万円からは11.1%上昇)となります。
この場合、金利0.25%の違いで株価への影響はおおよそ5%ちょっとになります。
ただし、アメリカの平均株価のPERはもう少し低く16倍程度でした。
例として、株価格が8000円、一株利益が500円。PER=16倍 益利回りは6.25%
ここで、金利が0.25%引き下げになったとしたら、均衡する益利回りは6%。
PERは100÷6≒16.67倍。株価=PER×一株利益なので、16.67×500=8335円(8000円からは4.19%上昇)となります。
次に、金利が0.5%引き下げになったとしたら、均衡する益利回りは5.75%
PERは、100÷5.75≒17.39倍。株価=PER×一株利益なので、17.39×500=8695円(8000円からは8.69%上昇)となります。
この場合、金利0.25%の違いで、株価への影響はおおよそ4%ちょっとになります。
と、このように金利のわずかの差で、株価への影響は大きなものとなります。
以上のことは、あくまでも、金利と益利回りの計算による理論値です。
株価がこの通りに動くというわけではありません。金利が下がれば、借入金(ローン)の利息負担が減ったりの企業や家計へのプラス面、インフレが進むかもしれない等のマイナス面もあります。それが経済にどう影響を与えて、企業の利益がどうなるかで、株価は当然変わってきます。もちろん企業業績以外でも株価は変動します。
ただ、こういった計算があるから、金利のわずかの違いで株価が大きな違いになるというのは知っておいた方がいいかなと思ったので、長々と書きました。
<追記>蛇足
この論理から、低金利の日本は欧米よりも益利回りが低め=PERが高めでも妥当だと言う、評論家やアナリストも結構います。
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- [2007/09/19 07:04]
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コメント
おはようございます。タイムリーなエントリーですね。知識として理解しておいた方が良い内容なので、非常に参考になりました。ありがとうございます。
しかし、FOMCの発表後の今日の米国市場の上昇はすごかったですね。ただし、この判断の背景を考慮すると、今後に関しては、楽観視できないと思います。
これで、しばらく落ち着いてくれると良いのですが。。。
p.s. 先週の私のブログのエントリーへの拍手コメントありがとうございました。お礼を申し上げるのが、大変遅くなりましたことを、お詫び申し上げます。
先月買った
ヨソで書いちゃいましたが、金利何%だったら、株やめますか?
私は6%になったら、おとなしく定期預金に入れときます(笑)
日本株のPERは世界平均と比べて、近年は高い水準で推移していましたが、たぶん上記の論理で「正当化」されていたのではないかと感じます。正しいかどうかは私には分かりませんけれど・・・
たしかに、すごい騰がり方でしたね。
朝起きて、ダウとNASDAQのチャートを見た瞬間、こりゃ0.5%だったなと思いました。
0.25%づつ様子を見ながらって方法もあったと思いますが、0.5%にしてきたって事は、あまり長引かせたくない問題だからですよね。
p.s.律儀ですね。お詫びする必要のないことです。
ダモさん
きっと、望んでたような答えでは無いと思いますが。
今の様な経済状態のままで金利6%というなら考えますが。
今の経済状態のままなら6%までは上がらないと思います。
逆に言うと、6%まで上がるってことは、よっぽど景気が良くなっているか(企業業績も当然良くなっている)、インフレになってきてる(名目金利が6%でも実質金利は低い)かのどっちかだと思うので、きっと株はやめないと思います。
ただし、今はたった1万円しか持っていない日本債券ですが、そこまで金利が上がればある程度は持つと思います。
新幹線さん
そうですね。金融収縮の問題は、結構根深かそうですね。ただし、そんなの業績にほとんど関係ないって企業もまた多いと思うのですが、一緒くたに株売られてますね。特に日本。
よろしくお願いします。
【株の亡者】株で生きると誓った大学生の日記
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