投資信託
投資信託は、株や債券など中身はいろいろですが、その投資信託によって決まった種類の商品をたくさん集めて、それを小売りする商品です。
例えば、日本株の投信なら、条件にあった日本のいろいろな企業の株をたくさん集めて、それを小売りする。
中国株の投信なら、条件にあった中国のいろいろな企業の株をたくさん集めて、それを小売りにする。
海外債券の投信なら、条件にあった外国の債券をいろいろ集めて、それを小売りにする。
例えばトヨタの株を普通に(単元で)買うには、30万円以上必要です。日経平均の採用銘柄を全部買おうとしたら、寸千万~数億円もの資金が必要です。
でも、日経平均型の投資信託を買えば、1万円程度からの資金で日経平均を丸ごと買う事ができます。
株や債券を直接自分で買う場合少ない資金で分散投資するのは難しいですが、少ない資金からでも分散投資する事ができるのが最大のメリットだと思います。
また、海外(特に新興国など)の株や商品など、個人ではなかなか自分で買いづらいものにも簡単に投資できます。
投資信託には非常に種類がたくさんあるので、日本株に投資したい人には日本株投資信託、インド株に投資したい人にはインド株投資信託、世界中の株に投資したい人には世界株投信、株や債券が両方バランスよく入っているのがいい人にはバランス型ファンド。といったように自分の好みにあった投資信託を選ぶ事ができます。
ただし、投資信託はボランティアで販売されている訳ではないので、当然運用会社や販売会社へ手数料を払うかたちになります。
手数料は、買う時にかかる販売手数料と、日々引かれていく信託報酬、売る時にかかる信託財産留保額があります。
これらの手数料は、例え投資信託が上がろうと下がろうと確実に引かれていくコストです。
<関連記事 投資信託にかかるコスト まとめてみました。>
販売手数料がかからないノーロードファンドも有ります。
このコストは投資信託ごとに違いますが、同じ内容のファンドであれば、コストが低いにこした事はありません。全然違ったタイプの投資信託同士のコストを比べてもあまり意味がないと思いますが。
もしそのコスト以下で、個別で充分に分散投資できるならば、投資信託じゃなくてもいいと思います。
投資信託は、利回りが保障されている商品では有りませんし、元本も保証されていません。
その投資対象の利回りからコストを引いた分が投資家の利益になります。例えば日経平均がその年に10%上がったとして、コストが1%だったとしたら、日経平均型の投資信託を買った人の利益は9%になります。
投資信託が元本保証で無いという事に関しては、以下のブログの記事を興味深く読ませていただきました。
<おすすめ関連リンク>
そもそも日本にETFのニーズはあるのか。 [株式十八番!]
投資信託に振り回される人 [楽(趣味)あれば苦(投資)あり]
未来を正確に予想するのは無理ですが、(その投資対象の期待リターン-コスト)が、下がるリスクなどを加味したうえで他の投資対象と比べて、有利だと思われるなら、投資信託を買うのがいいでしょう。
モーニングスターで、1年間(2008年6月末→2009年6月末)で成績の良かったファンドと悪かったファンドを見てみましょう。
まずは良かったファンド
1位は、グローバル・アンブレラUBS 世界株ショート。世界の株が下がったこの1年。一番上がったのはベア型のファンドという、当然といえば当然、つまらないと言えばつまらない結果となりました。
そして2位は、なんとあのファンドです。
投資信託は種類によって、大きく変動しやすいハイリスクハイリターンな商品(新興諸国株とか)と比較的変動が少ない商品(日本債券型)など、変動の大きさに対する傾向はあります。
自分で取れるリスクとリターンとの兼ね合いから投資されるもの、金額を決められるといいんじゃないかと思います。
<関連記事 標準偏差 ~リスクについて考える >
ただし過去の実績はあくまでも過去の実績だという事は忘れずに。
まとめ
投資信託はたくさんの種類が有り、その投資信託ごとにどんな商品に投資するか決まっている。
その商品を直接買う場合と比べて、少ない資金から簡単に購入する事ができる。
投資信託には、販売手数料・信託報酬・信託財産留保額といったコストがかかる。
これらは必ず引かれるものなので、投資信託を買う際は、そのファンドのコストがどの位なのか認識する必要が有る。
そのコストを払ってでも、その投資対象に投資する魅力が有ると考えれられるならば、買えば良い。
投資信託は預金などよりも高いリターンを上げる可能性が有ります。
しかし利回りも元本も保証されていません。
短期的には下がる可能性も結構有ります。
下がっても大丈夫な資金、長い間じっくり保有できる資金で投資するのが良いかと思います。
投資信託は、預金などと比べて非常に奥の深い商品だと思います。
きっちり勉強されてから、始められるのが良いと思います。
人によっては小額をまず買ってみるのもひとつの手。実際に買った方が興味が湧いていろいろ調べるようになるかもしれません。
よく分からないまま、銀行や証券会社に勧められるままに、大きな金額を投資するのはおすすめではありません。
本を買って読んだり、インターネットで勉強するといいんじゃないかと思います。
おすすめサイト
・モーニングスター 投資信託に関する様々な情報を調べるならココ。
おすすめブログ(初心者向け)
・ホンネの投資信託入門
・投資信託初心者入門ガイド
・投資信託を徹底解説!
もう少し詳しく勉強したいなら
・資産運用-消費者に良い投資信託を買おう
・ファンドの海
・投資信託 -
SyncHack
・個人投資家のための投信資料館
・ジョン太郎とヴィヴィ子のお金の話
・カン・チュンドの投資のゴマはこう開け!(特にメールマガジンは初心者におすすめ)
おすすめブログ(インデックス投資に詳しい)
・梅屋敷商店街のランダムウォーカー
・rennyの備忘録
・NightWalker's Investment Blog
・投信で手堅くlay-up!
・ある貧乏人の投資信託物語
・20歳からの投信による資産形成
おすすめブログ(特に海外ETFに詳しい)
・雄牛と熊と欲豚と
・医師による医師・小金持ちのための資産運用・活用法
おすすめブログ
・かえるの気長な生活日記
・小金持ち父さんの資産設計塾(?)
・自給自足を目指して投資っ子。
・おやじダンサーのひとりごと
・我が子の為に株式投資・投資信託
その他、ここでは紹介できなかった、良い投資信託に関する良いサイトやブログがいろいろ有ります。10年前いや5年前でもこんなにサイトが充実してなかったと思うので、これから始められる人はラッキーだと思います。
最後に私のブログの投資信託に関する記事のご紹介。
・ノーロードファンド~購入手数料が無料の投資信託もいろいろあります。
・積立投信でドルコスト平均法
・楽天証券での海外ETFの買い方 ~低めのコストの投信を毎月積み立てて、そこからさらに低コストの海外ETFへとリレーするのが、私の基本的パターンです。
・私のポートフォリオ ~このポートフォリオがいいとかお薦めとかするつもりは全く有りません。この人はこんな投資信託買ってんだ。程度に
・ETF上場投資信託のすすめ ~上場していて、株と同じ様に売買できる投資信託も有ります。
・コストの低いバランス型ファンド一覧 ~バランス型ファンドに興味の有る人は
・コストが低めなTOPIX連動型ファンド一覧~日本株をインデックス投資するなら
・原油高をヘッジ コモディティファンドとエネルギー株投信 ~原油や商品価格がこれからも上がり続けると思う人は
・金投資と金ETF ~金投資に興味の有る人は
・転換社債型ファンドをポートフォリオに組み込むメリットとは? ~転換社債型ファンドって何だ?って人は
・新興諸国株が熱い ? ~新興国株ファンドに興味の有る人は
・投資信託で証券会社比較 ~この記事を書いた時よりもコストの低いファンドなどが増えたので、近いうちに更新したいなと思ってますが。
・投資信託の税金~最初は私も税金についてよく分からなかったです。
・投資信託どんな時に売る?アンケート
・投資信託どんな時に売る?集計結果 ~そもそも投資信託ってどんな時に売るものなの?そんな素朴な質問に、多くの方がアンケートで答えてくれました。
アンケート企画はまた、やりたいなと思ってます。何かアンケートして欲しいネタがあれば、コメントください。



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- [2009/07/13 23:11]
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コメント
こんにちは~
そうか やっぱ中国か・・・
でも自分的にはどうも悪いニュースしかやらないから 興味がないのよね・・・チャイナって・・
このサイトで興味がどんどん膨らんで 投信を積み立てはじめて 一年過ぎたわ^^
最近はFXだよ~~ん。(もち小額だけどね)
こんばんは
風邪なのにわざわざ書き込みありがとう。自分も毎年の様に風邪を引くので気をつけねば。
良かったファンドの一覧は、
あくまで「1年前に買っとけば良かったな~ランキング」であって、
「今買うといいよランキング」ではないですからね。
もちろん、この中に入っているファンドが来年も上位に入っている可能性もあるとは思いますが。
FXですか。日本の主婦を次々虜にするその魔力。小額で楽しむにはいいですよね。レバの掛け過ぎにだけは注意してね。GOOD LUCK!
10月~
でも、この年末に、忘年会費用とかでお財布のお金がかなり金欠状態で、配当金をちょこちょこおろして凌いでました。。それは、ちょっといいかも。
Re:10月~
比率はあまり高くないんでしょうが、オーストラリアREITが大きく下がったらしいですね。
でもまあ、日本株と比べたらまし?
ネットなら部分解約も簡単ですけど、銀行の窓販だったら部分解約は結構めんどくさいので、分配の方が楽ちゃ楽ですね。
投信に振り回されている人(実は私w)
神田氏の記事は日本人の多くが「トウシシンタク」をいかに理解していないか、よくわかりました。
今の日本市場は、現実の経済状態よりも悲観的なムードに押されているように思えます。
株価が安くなった今こそ、国や金融機関は賢明な投資家を育てる時期だと思うのですが。
「投資信託」そして「投資」に対していかに馴染みなく暮らしてきた日本人が多いかという事を物語るようですよね。
>現実の経済状態よりも悲観的なムードに押されているように思えます。
そうですね。特に値上げに対して過敏すぎるなと思います。マスコミもそれを煽っていう感じ。
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相互リンクのお願い
しているkotodo hikakuと申します。
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ちなみに以下が私の今現在運営するサイトです。
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最後までお読み頂き本当に有難うございました。ビヨビヨ様からのこころ良いお返事をお待ちしております。
- [2009/07/15 13:55]
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- kotodo hikaku
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名前違うし…
めんどくさくてコメントを全部コピペで済ましたから間違えたのか、ブログちゃんと見てないから間違えたのかは解りませんが。
大変申し訳ないですが、今回はリンクをお断りさせていただきます。
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