投資の科学 を読む
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投資の科学を紹介したいと思います。コメント欄で教えてもらって、昨年の年末に読んだ本です。
私好みな一冊でした。
数学や心理学や生物学あるいはギャンブルなど30の事例と投資とを絡めて書かれています。
読んでいて、書いた人はほんと頭がいい人だなと思いました。こういった事を私が自分で考え付くとは思えないし、調べるとしたら相当時間かかるであろう知識を。本を1冊読むだけで知る事ができる。というのが本の良さの一つだと思います。
競馬での儲け方
勝つ可能性が非常に高い馬であったとしても、その馬に賭けるのが良い場合と悪い場合がある。
その分かれ目は唯一オッズである。
アメリカの株価指数SP500の過去7000日間の値動きを調べると配当抜きの利回りは9.6%。
もしも仮にこの7000日のうち下位50日だけを回避できたと仮定すれば利回りは18.4%に上昇する。
反対に上位50日だけを回避してしまうと、利回りは2.2%に低下する。
そして、これらの日はランダムあるいは定期的に発生するのではなく、群れをなして現れる。したがって大きく値下がりする日だけを回避しようとするのは現実的ではない。実際のデータでは極端に値上がりする日や極端に値下がりする日は一群になって出現するからである。
これは敗者のゲームなどでも指摘されていますね。
個人個人の知識はとるに足らないかもしれなくても、それが集積して集団としての判断は驚く程正確である。
ゼリービーンズがたくさん入ったビンを見せて、中になん粒入っているか学生達に当てさせると。
この答えはバラつき正確ではない答えが多い。
しかしそれらの答えの平均をとると、正解にごく近い数字となった。
これは、一人の人間の能力には限界があるが、無数の人間の能力は無限 というマーベリックカンパニーのキーワードの1つと一緒ですね。実際、マーベリックカンパニーでも取り上げられていた、イノセンティブという企業も例としてあげられています。
人間は不合理である
↓
マーケットは人間で構成されている
↓
マーケットは不合理である
との三段論法は誤っている。
投資家の意思決定が多種多様で有れば、たとえそれが間違っていたとしても、判断の誤りは打ち消しあい、結果として市場価格は適切な水準に落ち着こうとする。
反対に、投資家の意思決定の多様性が損なわれると(群集心理に陥ると)、マーケットは不安定で非効率になりやすい。
さて、ここ最近の日本株は少なくても会社の現状の利益などからすると売られ過ぎな感じがしますが。
よく株式相場は半年後を折り込むとされ、景気の先行指標としても使われますが。これからの景気後退とそれによる企業の業績悪化を見越した適切な株価水準とも考えられますし。
群集心理による、行き過ぎた売られ方とも考えられるし。 さあどちらでしょう?
私は優しいのでその答えを、このブログをお読みの皆様に教えてさしあげましょう。
答えは1年後にこのブログに書き込みます。お楽しみに♪
(つまらないオチでどうもすみません。。)
「唯一確かなのは、確実なものはないということである」ロバート・ルービン元財務長官
まあ、それはそうとして。この本面白いです。
ほんとうは、ほとんどの話を書いて紹介したいぐらいですが。勝手に引用し過ぎてもまずいでしょうし。
あとは読んでのお楽しみということで。「成長のS字カーブ」などは、今後の投資の参考にしようと思いました。
「時間は投資家の味方」、「SP500を上回ったアクティブファンドの数と上回ったアクティブファンドのその特徴」など、個別株投資はしないけど投資信託で投資をしているって人にも興味深い記事が多いと思います。
データも満載で、特にウォール街のランダムウォーカーを読んで面白いと思うような人は、この本もきっと面白いじゃないかと思います。
ウォール街のランダムウォーカーがインデックス投資を勧めるように明確な投資方法をすすめる訳ではないので、投資のハウツー的なものを求める人には向かないかもしれませんが。
知的好奇心をくすぐられる1冊じゃないかと思います。投資をこれから始めようとする人よりは、既に始められていてある程度の知識が有る人の方が、読む時に実感を持って読めるんじゃないかと思います。
心理学や生物学あるいはギャンブルなどの事例と投資とを絡めて書かれていますが、それらの雑学的知識も私の好みでした。



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- [2008/01/17 20:35]
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コメント
私もこの本は昨年読んだ投資本の中でもイチオシでした。
いわゆるハウツー本では無いのですが、投資雑学的好奇心をこれほどくすぐる本もなかなか無いかと。
こんにちは。
同感です。この本は読んで良かったと思える本でした。
追伸
賢明なる投資家が今日届いたので、早速読みはじめたところです。
こんにちは。
#今が割安か否かは、1ヶ月で投資が簡潔する私にとっては、どっちでもよいです(笑)。
確かに。
カジノのギャンブルとかの方が、科学されているかも。
短期投資だと、割安かいなかよりも、もっと重要な事が有りますよね。
私も買いました
この記事を見て面白そうに思えたので私も買って読んでみてます。
確かに勉強になる!
良い本のご紹介ありがとうございます。
個人的に勉強になったことを自分のブログにでも書いていこうと思います。
なんか、さん付けするとちょっと変な感じですが。
この本はいいですよね。
ブログの方見させていただきますね♪
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