日経平均のPERチャートを、後付け講釈 

まずは、日経平均のPERチャートをご覧ください。(表示期間を長期1に)

去年の4月には20倍を超えていた日経平均のPERは、上下を繰り返しつつ下がっていき今年の3月には13.20まで下落しました。その後上昇に転じ5月15日には17.10まで上昇しました。

PER=株価/一株利益(EPS)なので、
株価=一株利益(EPS)×PER です。

関係を表にすると、こんな感じ

PERが上昇 PER横ばい  PERが下落 
EPSが上昇 株価↑↑ 株価↑  ↑or↓ 
EPSが横ばい  株価↑  株価→  株価↓ 
EPSが下落 株価↑or↓  株価↓  株価↓↓

EPSは企業業績を表わし、PERは主に今後の企業業績の予測+相場のマインドを表わすと言えるんじゃないかと思います。

日経平均のPERチャートの主な天井や底のポイントを表にしてみました。白背景が天井、ピンク背景が底です。

日付 PER 増減 日経平均 増減 EPS 増減
2007年4月17日 20.56   17744   863.0  
5月18日 18.76 -8.8% 17400 -1.9% 927.5 7.5%
6月18日 19.74 5.2% 18150 4.3% 919.4 -0.9%
8月17日 16.12 -18.3% 15274 -15.8% 947.5 3.1%
8月31日 17.59 9.1% 16569 8.5% 942.0 -0.6%
9月18日 16.53 -6.0% 15802 -4.6% 955.9 1.5%
10月11日 18.48 11.8% 17459 10.5% 944.8 -1.2%
11月22日 15.92 -13.9% 14889 -14.7% 935.2 -1.0%
12月11日 17.37 9.1% 16045 7.8% 923.7 -1.2%
2008年1月22日 13.59 -21.8% 12573 -21.6% 925.2 0.2%
2月27日 15.57 14.6% 14031 11.6% 901.2 -2.6%
3月17日 13.20 -15.2% 11788 -16.0% 893.0 -0.9%
5月15日 17.10 29.5% 14252 20.9% 833.4 -6.7%

2007年4月17日に863だったEPSは、決算発表が出揃った5月には920を超えました。4月17日と6月18日を比べるとPERが20.56から19.74へと下がっていますが、それ以上にEPSが上昇しているので、日経平均は18150円まで上がりました。おそらくこの頃が、相場のマインドの一番良い時じゃないかと思います。
4月17日のPERが20倍を超えていたのは、発表される決算がきっと良い(EPSが上がる)だろうという予測により上がっていた面が有ると思います。

EPSはその後も上昇し、9月18日のEPSは955.9まで上昇しました。
しかし、8月にサブプライムローン問題が表面化し相場マインドが急速に悪化。
PERが16倍台まで下がった為、日経平均は15000円台まで下がりました。

9月以降、世界の株価は上昇に転じました。特にこの時は中国やインドなどの新興国市場が大幅に上昇しました。
日経平均もそれに合わせて上昇し、10月11日には17459円、PERで18.48倍まで回復しました。

しかし一方で、円高や資源高が進行しEPSは9月を境に下落に転じていました。
11月22日に14889円(PER15.92倍)と15000円割れ。
12月11日に16045円(PER17.37倍)と16000円台回復。
この間、主にPERの振れにより株価は変動しました。

12月頃からは、サブプライム問題による大きな損失が数多く取り上げられる様になり、1月22日には12573円、
3月17日には11788円まで下がりました。相場マインドは最悪で、PERは13倍台まで下がりました。
ただPERがここまで下がったのは、マインドだけではなく、円高や資源高がさらに進んでいたのでこの先企業業績が悪化するだろうという予測によって下げていた面も有ると思います。

4月から決算が発表されていきましたが、円高や資源高の影響などによりEPSは833.4まで下落しました。
しかし、最悪だったマインドは有る程度回復し、PERが17.10まで戻した為、日経平均は14000円台を回復しました。
この間の上昇は、3月時点でのマインドや今後の業績予測があまりに悲観的だった為に、その修正として。という側面が大きいのかなと思います。
そして再び14000円を割り、現在にいたる。

この一年の動きを見てみると、
EPSの変動は833~955の範囲で、変動幅は15%程度。
PERの変動は13.20~20.56の範囲で、変動幅は約55%。
1年程度の期間の値動きでは、EPSよりもPER、つまり実際の企業の業績の変動よりも相場のマインド、によって左右される面が大きいようです。

過去1年あまりのPERは13.20~20.56の範囲で推移しました。約17倍という現在のPERは、悲観的でも楽観的でもない普通の位置に戻ったのかなと思います。

日経平均がさらに上がるには、
1、相場が楽観的な雰囲気につつまれPERがさらに上昇する。現状を考えるとすぐに楽観的になれ、と言われても難しい気がします。
2、企業業績が回復に転じ、EPSが上昇する。これには、資源価格が下落したり円安方向に進む必要が有ると思います。
この2つのいずれか、あるいは両方が必要になります。

日経平均が再び下落するとすれば、
1、再び先行きの不安が広がり、マインドは悲観的になりPERが低下
2、資源高やドル安円高が続き、消費も減退するなどして、企業業績が悪化。EPSが下落
のいずれか、あるいはその両方になった時です。

今後どうなるかは、ミスターマーケットの気分しだい?
今年の3月のように、ミスターマーケットが実際の企業業績の落ち込み以上に安い価格を提示してくれた時は…

日経平均に限らず個別株でも、PERはミスターマーケットが今どんな気分なのかのバロメーターとして使えるんじゃないかと思います。(バロメーターの基準となるPERの値は、企業業績がどう変化するかの予測により上下します。)

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日経平均株価の適正水準を計算する [山崎元のマネー経済の歩き方]

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