4本値で振り返る2008年世界の株価指数と為替
2008年の世界の株価指数と為替を4本値で振り返ってみたいと思います。
年前半は、資源高・原材料高・インフレ・サブプライム問題
年後半は、サブプライムの問題っていうよりも金融危機、株安・資源安・デフレ・円高
といったところでしょうか。
まずは、日本の株価指数を見てみると
2007終値 | 2008高値 | 2008安値 | 2008終値 | |
日経平均 | 15308 | 15157 (-1.0%)1月大発会 |
6995 (-54.3%) 10月 |
8860 (-42.1%) |
TOPIX | 1475.7 | 1461.3 (-1.0%)1月大発会 |
721.5 (-51.1%)10月 |
859.2 (-41.8%) |
2部株価指数 | 3276.8 | 3258.8 (-0.5%)1月大発会 |
1847.2 |
1939.1 (-40.8%) |
ジャスダックインデックス | 72.17 | 71.76 (-0.6%)1月大発会 |
40.36 (-44.1%)10月 |
48.2 (-33.2%) |
マザーズ指数 | 783.2 | 774.4 (-1.1%)1月大発会 |
255.9 (-67.3%)10月 |
323.5 (-58.7%) |
ヘラクレス指数 | 1180 | 1168.6 (-1.0%)1月大発会 |
420.7 (-64.3%)10月 |
495.0 (-58.1%) |
REIT指数 | 1869 | 1858.0 (-0.6%)1月大発会 |
683.4 (-63.4%)11月 |
900.4 (-51.8%) |
4本値だと普通一番左は始値だと思いますけど、細かい事は気にしない気にしない。
2008年の大発会は、日経平均が-616円(-4.0%)としょっぱなから大幅下落で始まったのですが、その後も下げ続け終わってみると日本の株価指数の2008年高値は、この大発会となりました。
2006年・2007年と大幅に下げもう下げしろは少ないのかなとも思われたマザーズ指数やヘラクレス指数は、さらに-58%と半分以下になりました。日経平均やTOPIXも10月の最安値時には半分以下となりました。最後は少し戻して終了。
おすすめ関連リンク
2008年という過去の相場と、2009年という未来の相場(ポジティブ編) [株と先物の勉強会]
上記より一部引用 10月以降、外部・内部環境は一段の悪化を示しているが |
2008年の年初来騰落率(上昇)ランキング~1位は、電気自動車・ハイブリッド自動車関連として人気を集めた古川電池でした。
2位のコマスタジアムは、東宝によるTOBです。
有名どころでは、2008年2月に新規上場したセブン銀行が着実に上がり続け+112.5%と倍以上になりました。
2008年の年初来騰落率(下落)ランキング~2008年は不動産銘柄を中心に上場廃止となる銘柄が多かったですので、下落率ランキングというよりも上場廃止銘柄一覧みたいになっています。。
クソ株ランキング2008 [ニコニコ動画]~おすすめと言いつつ、18分と長いのでまだちゃんと見てないですけど。クソ株ランキング2007は面白かったので、時間有る時にでも見ようと思ってます。
いろいろな企業の四本値
2007終値 | 2008高値 | 2008安値 | 2008終値 | |
三菱UFJ | 1047 | 1173 (+12.0%)4月 |
427 (-59.2%)12月 |
549 (-47.6%) |
トヨタ自動車 | 6040 | 6400 (+6.0%)2月 |
2585 (-57.2%)12月 |
2905 (-51.9%) |
新日鉄 | 692 | 705 (+1.9%)5月 |
243 (-64.9%)11月 |
290 (-58.1%) |
商船三井 | 1426 | 1687 (+18.3%)5月 |
357 (-75.0%)10月 |
542 (-62.0%) |
三菱商事 | 3060 | 3950 (+29.1%)5月 |
923 (-69.8%)11月 |
1238 (-59.5%) |
東京電力 | 2890 | 3280 (+13.5%)9月 |
2480 (-14.2%)5月 |
3000 (+3.8%) |
アサヒビール | 1892 | 2175 (+15.0%)4月 |
1368 (-27.7%)10月 |
1539 (-18.7%) |
JR東日本 | 92万2千 | 95万2千 (+3.2%)1月 |
60万 (-34.9%)10月 |
68万9千 (-25.3%) |
ファーストリテイリング | 7980 | 14550 (+82.3%)12月 |
7270 (-8.9%)3月 |
12980 (+62.7%) |
古川電池 | 185 | 1690 (+813.5%)6月 |
184 |
964 (+421.1%) |
ゴールドウィン | 198 | 539 (+172.2%)6月 |
116 (-41.4%)10月 |
159 (-19.7%) |
年前半資源高・年後半資源安、これがくっきり出ているのが市況関連株の商船三井や三菱商事の株価です。5月までは全体が下がっているなか逆行高でした。
逆に資源安の方が恩恵を受ける、東京電力の株価の安値が5月というのも、対照的で面白いです。
アサヒビールやJR東日本の株価を見ると、TOPIXなどと比べて下げ幅が小さく相対的に不況に強いというディフェンシブ銘柄の特徴が出ています。ただし、あくまで「相対的に」です。
古川電池は、充電池の需要が増えていくのは間違いないでしょうが、6月の騰がり方はやり過ぎですね。なんとなく2007年の乾汽船みないな値動きだなと思いました。
ゴールドウィンは、北京オリンピック前にスピード社の競泳水着が材料視され2倍以上の株価になりました。しかし、北島が実際に金メダルを取った時には材料出尽くしで下落しました。参考北島康介選手の金メダルから株価を考える [山崎元のマルチスコープ]
古川電池やゴールドウィンの様に大きく騰がった銘柄は、素早い損切りが出来ない人は手を出さないのが無難ですね。
続いては為替。対円
2007終値 | 2008高値 | 2008安値 | 2008終値 | |
米ドル | 111.1 | 112.1 (+0.9%)1月 |
87.1 (-21.6%)12月 |
90.3 (-18.7%) |
ユーロ | 165.4 | 169.9 (+2.7%)7月 |
113.6 (-31.3%)10月 |
127.0 (-23.2%) |
英ポンド | 224.2 | 222.8 (-0.6%)1月 |
129.8 (-42.0%)12月 |
130.1 (-42.0%) |
豪ドル | 98.4 | 104.4 (+6.1%)7月 |
54.9 (-44.2%)10月 |
62.4 (-36.6%) |
NZドル | 87.0 | 88.1 (+1.3%)2月 |
47.7 (-45.2%)12月 |
52.1 (-40.1%) |
カナダドル | 114.5 | 113.2 (-1.1%)1月 |
70.5 (-38.4%)12月 |
74.1 (-35.3%) |
2008年、特に後半は円の相対的な強さが目立ちました。テレビの報道などでは米ドル安が主に報じられていましたが、ユーロ・英ポンド・豪ドル・NZドル・カナダドルなどの下落の方が大きかったです。米ドルは、円以外の主要国通貨に対してはむしろプラスでした。先進国通貨でも、こんな急劇に動くんだなというのを実感した2008年でした。
続いては、外国株です。
2007終値 | 2008高値 | 2008安値 | 2008終値 | |
米NYダウ | 13265 | 13338 (+0.6%)1月 |
7392 (-44.3%)11月 |
8776 (-33.8%) |
米NASDAQ | 2652.3 | 2661.5 (+0.3%)1月 |
1295.5 (-51.2%)11月 |
1577.0 (-40.5%) |
ドイツDAX | 8067.3 | 8100.6 (+0.4%)1月 |
4014.6 (-50.2%)10月 |
4810.2 (-40.4%) |
イギリスFT100 | 6456.9 | 6534.7 (+1.2%)1月 |
3665.2 (-43.2%)10月 |
4434.2 (-31.3%) |
インドSENSEX指数 | 20287 | 21207 (+4.5%)1月 |
7697 (-62.1%)10月 |
9647 (-52.4%) |
ブラジル | 63886 | 73920 (+15.7%)5月 |
29435 (-53.9%)10月 |
37550 (-41.2%) |
ロシア | 2290.0 | 2487.9 (+8.6%)5月 |
549.4 |
631.9 (-72.4%) |
上海A株 | 5262 | 5523 (+4.9%)1月 |
1665 (-68.4%)10月 |
1833 (-65.2%) |
香港H株指数 | 16125 | 16324 (+1.2%)1月 |
4792 (-70.3%)10月 |
7892 (-51.1%) |
ほとんどの国の株価指数が1月が高値で下がり続けたのに対して、資源国のブラジルとロシアは5月まで上昇しました。しかし、年後半は一気に世界的な株安・資源安へと転じた為、ブラジルは高値からわずか5ヶ月で半分以下に、ロシアにいたっては高値から5ヶ月で4分の1以下になりました。
BRICs諸国は、-41.2%だったブラジルを除いて半分以下になりました。ただしこれは、昨年までが騰がり過ぎていた反動もあると思います。
参考記事
世界の株価指数と為替、2001~2003安値との比較。 ~こちらと比べていただけると、2001~2003年の安値水準に戻った程度だというのが分かるかと思います。
先進国の株式を円建てで見てみると
米ドルは円に対して-18.7%となっていますので、NYダウは-46%、NASDAQは-52%。
ユーロは円に対して-23.2%となっていますので、ドイツ株は-54%。
ポンドは円に対して-42.0%となっていますので、イギリス株は-60%。
と、-41.8%の日本株(TOPIX)よりも大きな下落となっています。まぁ「50歩100歩」って気もしますが。
2008年の株価を振り返ると、「大幅下落」の一言でしたが。
さて、2009年はどんな年となるでしょう。



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- [2009/01/02 20:39]
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