株主優待について考える 

保有株数に比例してもらえる配当金と比べて、株主優待は一般的に大口株主よりも小口株主にとって有利な条件になっています。
例)ヨロズ  権利確定3・9月

100株以上 500円相当クオカード
1,000株以上 1,000円相当クオカード
10,000株以上 2,000円相当クオカード

株数で差があるものの、株式数に比例するわけではありません。こういった設定をしている企業は多いです。
2009/3/16現在で、単元100株の購入価格は85700円、配当金は年1600円なので配当利回りは1600/85700=1.87%。100株保有した場合の優待利回りは(500円×2)/85700=1.17% 100株保有した場合の「優待+配当利回り」は3.03%となります。
1000株保有した場合の配当利回りは1.87%。優待利回りは(1000円×2)/857000=0.23% 1000株保有した場合の「優待+配当利回り」は2.10%となります。

もともとは、おまけ的な感じで有ったと思われる株主優待ですが、存在感が大きくなっています。ちなみに日本は世界で見ても株主優待が盛んみたいです。
保有株数に比例した分配にならないので、ある意味不公平。株主優待を発送するのにかかる事務費・送料等がばかにならない。またその優待を望んでいない人もいるので、配当金(現金)でもらった方が良い。と言った意見も有ります。

今回はどちらかと言うと企業目線で、株主優待について考えてみようと思います。


企業側から見た、株主優待の主な目的は、

(1)個人投資家を増やす
(2)企業・商品のファンを増やす

の2つが大きいと思います。

(1)企業・商品のファンを増やす
カゴメの株主優待(自社商品詰め合わせ)は主婦などに人気ですが、株主は株主以外の一般の人と比べてカゴメ製品を購入する金額が多いそうです。(※以前ネット記事で読んだ事あるのですが、いろいろ検索してみましたがソースはみつけられませんでした。すみません。)
私はビールの銘柄についてこだわりが無いのですが、以前アサヒビールの株を保有していた時は、なんとなくアサヒを買う割合が多かったです。

おすすめ関連リンク
株主優待特集2005(2)――優待「積極派」、個人株主をサポーターに [NIKKEI NET株主優待特集]
2005年とちょっと古めの記事ですが。「優待はあくまで株主に事業内容を理解してもらうもの。利益還元は配当が筋」(ダイドーリミテッド)
株主優待に興味有る方は、[NIKKEI NET株主優待特集]は結構面白いと思いますよ。

(2)個人投資家を増やす
個人投資家に安定株主となっていほしいというのが有ると思います。ただ、優待が魅力な銘柄ほど権利取り最終日付近の値動きが激しい傾向があったり、個人投資家=安定 なのかは微妙なところですが。。敵対的買収をされる可能性が低い個人の保有割合が高めたい。
配当と比べて小口投資家にとってメリットの大きい株主優待は、株主増につながります。
また、東証2部などの企業にとって東証1部への昇格条件として意外とネックになりやすいのが、「株主数2200以上」です。


Ⅰ、自社製品
カゴメキユーピーダイドードリンコなど、食品メーカーに多いパターンです。
これは、(1)企業・商品のファンを増やす の要素が強いと思います。
自社製品の場合実質的に負担するのは原価分です。
例えば、1万円分の自社化粧品って優待が有ったとして。その化粧品が欲しい人にとっては1万円の価値が有ると思います。しかし原価率がどの位かは分かりませんが、企業はその商品を作るのに1万円もかかってないです。
仮にその原価が5000円だったとしたら、1万円分の優待をやめても、配当にまわせるのは、1万円ではなく5000円分です。化粧品とかなら原価率はもっと低そう。
ただ、送料負担は結構大きそう。1000円の詰め合わせでも数百円の送料がかかりますし。

Ⅱ、自社商品券・割引券
これも、(1)企業・商品のファンを増やす が主な目的だと思われます。小売やサービス業に多いです。こちらも実質的な負担は原価分になります。例えばディズニーランドのワンデーパスポートがもらえるオリエンタルランドの株主優待は人気ですが、無料で入場したお客さんが1人増えたからって、人件費などのコストが5800円以上は増えないはずです。入場券の優待をやめたからって、それで浮いて配当金に回せるコストはわずかかなと思います。
また小売やサービス業の場合、株主優待がきっかけとなり実際に来店してもらえるという効果があります。
スーパーなどの小売でよく有る5%や10%割引券(ダイエーマックスバリュニトリ等)などの場合は、通常小売の平均的な粗利率は10%よりも高いので、優待を使ってもらっても利益がでます。特に、今まで他のスーパーで買い物をしていた人が、優待をきっかけで買い物してくれた場合は効果が大きいです。

Ⅲ、ギフト券・図書券・お米券等
JCBなどのクレジットカード会社のギフト券は、そのクレジットカードを使えるところならたいてい使えるので、利用者側からすると汎用性が高く現金でもらうのに近い感覚です。図書券やお米券も、本や米を買う人にとっては使い勝手が良いです。
企業側から見た場合、自社商品・サービス券とは違って、3000円のギフト券ならほぼ3000円のコストがかかります。配当だけの場合と違って、小口投資家にとって有利な「配当+株主優待利回り」となりますので、(2)個人投資家を増やす 効果があると思われます。


まぁ結局は、企業・商品のファンを増やす。個人投資家を増やす。といった株主優待のメリットと、
不公平事務費・送料等がばかにならない(現金)の方がよろこばれる。といった株主優待のデメリットとを比べて、「費用対効果で判断」という事になるんでしょう。

2008年の株主優待実施企業は過去最高でしたが、今年2009年は業績の悪化等により株主優待の廃止あるいは減額など、縮小傾向にあるようです。

おすすめリンク
株主優待情報 [Infoseekマネー]~配当+優待利回りランキングなどもあり、株主優待情報が充実しています。※ランキングの利回りが高くても配当金や優待は今後変更になる事がありえます。

株主優待検索 [ジョインベスト証券]~株主優待内容・確定月・予算から複合検索できます。

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コメント

こんばんは。
株主優待は今日の日経新聞朝刊にも載っていましたね。

株主優待を配当に回してもたいして増えないなら、自社株買いに回すという手もあるようですね。

私が株を持っている会社の優待は、自社有料気象情報サービスを受けられるというユニークなものです。
でもほとんど利用していません。(^^;

この間ぐっちさんのところで話題になりましたが、
http://stockkabusiki.blog90.fc2.com/blog-entry-748.html
株主優待は雑所得だから、確定申告義務のある人にはもらっても迷惑かも。

みきぱぱさん こんばんは
税金の事考えると、自社株買いが一番良さそうですよね。日経の記事見てないですが、自社株買いも、業績不振で減少傾向みたいですね。

まろさん こんばんは
厳密に言ったら、そーですよね。口座開設キャンペーンも。

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